最初に必要な発達支援は、支援者が子どもに完全により添って、放送局がラジオに合わせた電波を発信するような支援です。でも、それだけで十分なわけではありません。

 

もしも子どもが、みんなが自分に合わせてくれることに慣れてしまったとしたら、それを「当たり前」と感じるようになってしまいます。そして、周りが自分の思い通りにしてくれないと、そのことに腹を立てるようになり、わがまま放題になってしまうのです。

 

最初に子どもと仲良くなったら、子どもの方にも少しずつ、社会のルールを学んでもらう必要があります。そのために、大人は子どもにしつけをする必要があるんです。

 

でも、しつけってどうやってやればよいのでしょうか? 特に発達障がいのある子どもたちって、なかなかしつけが難しい、といわれます。

 

じつは、「しつけ」というもは、たったふたつの原理によって成り立っています。それは、「罰」と「ご褒美」、あるいは「アメ」と「ムチ」。これは、人間だけではなくて、すべての動物たちや、もしかすると植物たちも従っている、「学習の原理」に基づいたしつけのやりかたなのです。つまり…

 

何かをして、良い結果があれば、その行動は繰り返す(ご褒美)

何かをして、悪い結果があれば、その行動は繰り返さない(罰)

 

だから、しつけのためには、子どものよい行動をみつけたら、それを褒めてあげること、よくない行動をみつけたら、それを叱ること。とても当たり前で、単純なことです。

 

でもきっと、それでも上手く行かないから、皆さん困っているのですよね。 

 

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